2014年10月16日木曜日

指針値とは(2)

先ずは指針値を超えないように「作る」「管理する」事が重要です。

改正建築基準法では「ホルムアルデヒド」と「クロルピリポス」が規制対象となり、「クロルピリポス」は居室を有する建築物には使用禁止となり、現在では使われておりません。

ホルムアルデヒドは建築基準法により、居室に関わる建材、接着剤、壁紙などに厳しい規制が設けられています。規格の「F☆☆☆☆」はホルムアルデヒド放散等級別に性能登録と性能表示を義務付け、無表示のものは使用禁止となりました。

F☆(第1種)は使用禁止に、F☆☆~☆☆☆(第2種~3種)は使用面積が制限され、F☆☆☆☆(第4種)は制限なしに使えます。
しかし、F☆☆☆☆製品もホルムアルデヒドは微量とはいえ発散(放散)されています。使用面積が大きくなれば、発散量は蓄積されていき室内全体ではそれなりの量となります。

また化学物質は建築材料だけにとどまらす、家具・家電・紙類など室内にあるもののほとんどから発散しています。化学物質の減衰にもっと目を向ける必要があります。
また化学物質は夜間など換気がされない場合濃度が高くなる事があり、また、人がいる時間帯に換気が不足すると、部屋にいる人は室内空気中で高い濃度になった化学物質を吸うことになります。


化学物質の発散量の減衰には手軽な方法として「換気」があります。最近の住宅では24時間換気が義務付けられています。しかし24時間換気の設備がない建物も多数あります、部屋を利用する時間帯は積極的に窓開け換気をすることで、化学物質の濃度の減衰を行い、指針値以下の環境を保ちましょう。


2014年10月15日水曜日

指針値とは(1)

良く建築の化学物質に関して「指針値」と言う言葉が出てきます。代表的な化学物質ホルムアルデヒドは「0.08ppm以下」と表現されています。

何気なく使っている「指針値」とは何でしょうか。
指針値は、【現時点で入手可能な毒性に係る科学的見地から、ヒトがその濃度の空気を一生涯摂取しても、健康影響を受けないであろうと判断される数値】とされています。これは厚生労働省の「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」で審議されその数値が決められました。

その指針値もホルムアルデヒドは短期影響(30分間)で、鼻やノドへの刺激を考慮した数値が、またトルエンやパラジクロロベンゼンなどその他の化学物質は長期影響(数年またはそれ以上)を考慮した極めて安全側に立った数値が示されています。

東京都は指針値が示した物質と体調不良との『明確』な対応は証明されておらず、また、指針値は、シックハウス症候群を引き起こす閾値(境界となる値)ではないとしています。


指針値はこれまで次の13の化学物質に定められています。


続きは明日をお楽しみに。







2014年10月10日金曜日

【PM1.0】って?

粒子状物質PM2.5の飛来に大きな関心が集まるようになって数年が経ちますが、ここ1、2年あたりより【PM1.0】と言われる更に粒子が細かい物質が話題に上がるようになっています。

【PM1.0】とは何でしょう。PM2.5と花粉が一緒に存在する場合、何らかの花粉にPM2.5が付着、この付着物質に水分が吸収されると花粉がもろくなります。この状態の時、高湿度いわゆる水分が加わるなどの条件で花粉が破裂、分裂してしまった花粉と一緒に【PM1.0】が誕生、非常に小さい粒子で、口や鼻の粘膜では対応しきれず人体に容易に入ってしまうと言われています。

埼玉大学の王先生はスリーエムケア㈱のサイトで(要旨)「大気汚染物質により傷がついた花粉は割れやすく、特に、湿度が高まると花粉が裂けて爆発しやすくなる。この爆発によって花粉表面と内部からアレルギーの原因となるアレルゲン物質が大量に放出される。その後晴天時に乾燥し、アレルゲン物質の大きさは、元のスギ花粉の30分の1、わずか1.0マイクロメートル以下のPM1.0となるので、さらに細かな粒子として大気中に浮遊する。粒子が小さくなるほど肺の奥、さらに血管に侵入しやすくなり、濃度上昇に従い、ぜんそく・気管支炎・肺や心臓疾患の発症リスクがさらに高まる。スギ花粉に限らずヒノキ花粉も同じ事が考えられる。花粉飛散時期には、しっかりとした花粉対策を」をと言われています。

花粉飛散時期はまだ先のことですが、中国でのPM2.5の状況は季節に関係なくあまり改善されていません。つい先日は北京で「最悪の状況」と報じられ、日本を襲う台風にのり日本各地での飛散が懸念されています。

また、冬場に向け閉鎖された状態での室内空気の改善が、より必要な時期となって参ります。PM2.5(PM1.0)対応の高性能空気清浄機や、空気質改善資材を有効に活用し「きれいな空気の家」で、安全安心に暮らしましょう。



2014年9月23日火曜日

子どもの家庭内事故(2) 6割の事故は目の前で

事故を防ぐための注意点は
(独)産業技術総合研究所の山中先生(緑園こどもクリニック院長)は、子供の事故の実態について、この白書の中で次のように述べています(要旨)。
「1960年以降、0歳を除いた子供の死因の第一位は“不慮の事故”です。1-4歳の年齢層では不慮の事故による死亡1件に対し、入院を必要とする事故は40件、外来受診が必要な事故は4,000件と推定されています。3歳未満の子どもでは8割の保護者が子どものそばにいて、6割は見ている眼の前で事故が起きており、すなわち<事故は必ず起こる、ひょっとしたらうちの子にも>と考える必要があります」としています。そして「事故の予防に取り組む時は、自分の子どもの月齢、年齢で起こりやすい重症度が高い事故、発生頻度が高い事故を知って、それに対して前もって予防策をとる必要があります」と保護者の意識を喚起し、助言しています。

①     子どもを高さのある場所に乗せたら目を離さない。柵や囲い等で転落を防ぐ。
②     入浴中は子どもから目を離さない。入浴中以外でも、子どもを浴室に簡単に近づけない。
③     火や電気器具等のやけどを負う危険があるものには子どもを近づけない。
④     たばこや電池等は子どもの手に触れるところに置かない。
⑤     商品選びを工夫し、子ども向けの安全性の高いものや、使いやすい商品を選ぶ。

転落に対しては、階段を上らないように柵を設けるとか、ベットの柵は常に立った状態にして置くとか、誤飲しやすい小さなものは1m以上の高さにおくとか、保護者として少しの意識で子供の事故は減らせます。


また白書は、子どもは日々成長・発達し、昨日できなかったことが今日出来るようになり、その過程では「必ず事故は発生すると言うことを理解すること」としています。まず、子どもの事故は起こるものと考え、過去の事例を参考とし、家庭内の環境整備を整え予防策を立てることがとても重要としています。



2014年9月22日月曜日

子どもの家庭内事故(1) 7割が住宅内で

「平成25年版消費者白書」によれば、消費者庁と国民生活センターが共同事業として行っている「医療機関ネットワーク事業」に参画する13医療機関での、子どもの事故の事故のデータがあります。
2010年12月から2012年12月までの約2年間で、9,889件の事故です。年齢別では12歳以下の事故情報7,997件のうち、事故発生場所が「住宅内」が5,390件と約7割をしめています。

住宅内事故の年代別では0歳以上2歳未満の事故が2,645件(49.0%)、2歳以上6歳未満が2,147件(39.8%)、6歳以上12歳未満が598件(11.0%)と、0歳から2歳にかけての家庭内事故が約5割に達しています。

子どもの家庭内事故の特徴

子どもの成長・発達段階により知能や身体能力の差が大きいため、事故の傾向も変わってきます。
0歳から2歳未満では、目についたものを口に入れてしまう「誤飲・誤嚥」が509件(19.2%)なのに対し、2歳以上6歳未満では213件(9.9%)、6歳以上12歳未満では37件(6.2%)と、年代ごとにその割合が減少しています。主なものはタバコや電池等の誤飲です。
一方、「ぶつかる・当る」ことによるけがの割合は、年齢が高くなるにつれ徐々に高くなっています。主な事例は、部屋の中で転送して机やテーブルにぶつかるケースです。

①     0歳以上2歳未満の主な事例
・階段、ベッド、ソファ等からの転落
・家電類、暖房器具、食品等でのやけど
・風呂場での転倒・溺水
・タバコ、電池等の誤飲・誤嚥

②     2歳以上6歳未満の主な事例
・階段、ソファ等からの転落
・居室、浴室での転倒・溺水
・ぶつかった、当った、接触したことによるけが
・玩具等の誤飲・誤嚥

③     6歳以上12歳未満
・ぶつかった、当ったことによるけが
・階段、浴室等での転倒の主な事例
・階段、椅子、ベッド等からの転落

・食料品、暖房器具等によるやけど 



続きは明日掲載します。


2014年9月18日木曜日

高齢者の家庭内事故(2)  重症化傾向

事故を防ぐための注意点は
高齢者に事故の起こりやすい背景として、東京都健康長寿医療センターでは「Dual Task障害=2つの動作を同時に行う事の困難」をあげています。何かの動作中に他のことに注意を向けることが難しい場合には転びやすい傾向があります。75歳以上の年齢層では、男女ともに骨の構造が弱くなって骨量が減少してきます。転落・転倒で骨折しやすい状態となり、横に転ぶと大腿部頸部骨折が起こり、手をついて衝撃を避けると利き手の親指側の手首に骨折を起こすことがあります。高齢者は一度骨折を経験すると、外出を控えるようになり活動性が落ちてしましがちで、転倒を予防する事は重要なことです。

①     階段には手すりや照明器具を設置し、階段周りには物を置かない。
②     高所での作業は1人では行わない。
③     食事の際は適量をゆっくりと食べることを意識する。また、飲料をまち違いやすい液体などは手の届くところに置かない。
④     火を使うときは衣類の袖や裾に注意する。
⑤     浴室と脱衣所の温度差を減らし、湯温が高すぎないよう管理する。
⑥     高齢者向けの商品選びを工夫する。

また、家庭内のバリヤフリーでは段差解消として、床は段差なしが良いとされてきましたが、最近では下肢の筋力をつけるため、多少の足の上げ下げができる程度の段差があったほうが良いとの意見も増えてきています。
居住者の身体状況に合わせてのバリヤフリーを考える事が大切と言えます。




2014年9月17日水曜日

高齢者の家庭内事故(1)  重症化傾向

「平成25年版消費者白書」によれば、消費者庁と国民生活センターが共同事業として行っている「医療機関ネットワーク事業」に参画する13医療機関での、高齢者の事故のデータがあります。
2010年12月から2012年12月までの約2年間で、高齢者の事故情報は669件です。

20歳以上の事故の発生場所は「住宅」での発生が一番多く1,203件で、全体の7割を超えており、家庭内事故は大きなウェイトを占めています。
年代別では、65歳未満が71.4%、65歳以上は77.1%とあまり差が見られませんが、65歳以上の事故の重症化している傾向が見られます。20歳以上65歳以下では「重症・重篤・死亡」が1.6%ですが、65歳以上では7.2%と約4.5倍となっています。
さらに高齢者のうち75歳未満、75歳以上に分けて危害の程度を見ると、「重症」以上は4.6%ですが、75歳以上では8.5%であり約2倍となります。

高齢者の家庭内事故の特徴では
①     階段等からの転落、転倒
「転落」30.4%、「転倒」22.1%の順で、中でも「階段」によるけがが最も多く、具体的には階段の段差でつまずくなどです。また、足がもつれて家具にぶつかる、ベットから降りるとき、靴下が引っ掛かる、バスマットやじゅうたん、毛布などに足をとられる、風呂場の段差で滑るなど日常的な行動の中で事故が起きています。

75歳未満では「転倒」は8.5%ですが、75歳以上になると29.1%と飛躍的に転倒事故
が増えています。高齢になるほど下肢の筋肉の衰えや、何かの動作中に別のことに注意を向けることが難しい場合に転倒しやすくなっています。
②     屋外作業中の転落
「階段」による事故以外では、庭木の剪定作業や、屋根の雪下ろし等での脚立やはしご等からの転落事故で、重大事故につながり死亡事故も発生しています。
③     食料品の誤飲・誤嚥
「誤飲・誤嚥」は48件あり、うち2件は死亡事故。誤飲はむすびや食パンなどを喉につまらせた事故が主ですが、除草剤や漂白剤の薬品類、薬の包装紙の誤飲もありました。
④     着衣着火でのやけど
「熱傷」は69件ありそのうち「着衣着火」は11件(15.9%)で1件は死亡事故。仏壇のローソクの火や、ガスコンロの火から着衣があり、消火が遅れると重症化するケースが多くなります。
⑤     風呂場での転倒・やけど

風呂場の事故は10件で、そのうち転倒が7件、「熱傷」は1件だが「重症」でした。 


続きは明日を御覧ください。