2014年11月28日金曜日

電子タバコは安全? (1)

全国的な禁煙・分煙の意識の高まりなどから、電子タバコが注目されています。禁煙を望むがタバコをなかなかやめられない人や、タバコの値上がりに悩む人などの愛用が増えています。米投資銀行ゴールドマン・サックスは昨年、今後成長が見込める8つの分野を発表しましたが電子タバコもその一つに入っています。

厚生労働省は1127日に「電子たばこ」の健康影響について、初めて本格的な議論を開始しました。この会議では、ニコチン入りの溶剤を海外から個人輸入している現状や、ニコチンが入っていない電子タバコでも、溶液を加熱して蒸気にする過程で発がん性物質が発生し、健康に悪影響を与える可能性がある事が報告されました。

会議で国立保健医療科学院の専門家が、電子タバコの種類によってはその蒸気の中に「発がん性物質のホルムアルデヒド」が紙巻タバコの煙の10倍以上含まれていると報告しました。

WHO(世界保健機構)は20089月、電子タバコの安全性や効果について疑問を呈し、また「電子タバコを使用しないよう強く勧告する」と警告を発しています。ニコチン以外の成分による健康被害が増加してるからです。

電子タバコはバッテリー、カートリッジ、カートリッジ内部の液体を加熱して霧化する部分(変霧部)で構成されています。このカートリッジに香りや味のついた液体を入れ、蒸気を吸う【ベーブ】と呼ばれるタイプの商品が、国内で若者を中心に急激に広がっています。
日本ではニコチン入りの電子タバコの販売は禁止されていますが、2010年の国民生活センターの調査では、25銘柄中11銘柄の電子タバコからニコチンが検出されました。

電子タバコは未成年者でも吸う事ができます。世界でおよそ8000種類の電子タバコが流通し、WHOは各国に対し電子タバコの未成年者への販売禁止や、公共の建物内の使用禁止などを勧告しています。


電子タバコも普通のタバコ同様に「副流煙」の被害が想定されます。厚労省は「吸っている本人だけでなく、周りの人の健康に影響を及ぼす可能性がある」としています。使用者は周囲に影響を与えていることに充分留意しましょう。



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