国民生活センターは3月18日のニュースリリースで「洗濯用パック型液体洗剤に気を付けて!」との注意を呼び掛けています。
洗濯用パック型液体洗剤は、新たな形の洗濯用洗剤として、日本でも製造販売が行われ、計量の必要がなく簡便という利点から使われ始めています。
消費者庁に寄せられた事故概要では、平成26年4月の発売開始以来平成27年1月末までの間に、消費者庁には延べ152件の事故情報が寄せられているとのことです。またこの事故情報の内訳は3歳以下の乳幼児が110件(72.4%)と大半をしめています。ほとんどの事例が、フィルムが破れ中身が出て口や目に入ったというものです。
国民生活センターのテストでは次のような検証をしました。
【子どもが口に入れるとフィルムが破れることがある。】
特に3歳児までの子どもの行動特性の一つに、身のまわりにある物を口に入れて調べようとすることがあります。こうした行動特性は生後6か月頃を過ぎるとあり、掴んだものを口にすることは発達段階の一つで、反射の一つとも考えられています。
テストでは幼児が同洗剤パックを手に取り口に入れ噛んだ場合、手に取って口に入れた後握った場合を想定し、夫々テストしました。
その結果、口に入れ唾液やよだれが付着し噛んだ場合を想定し、水を垂らし荷重をかけたところ、フィルムが破れ、液体洗剤が漏れ出しました。また濡れた手で軽く握った場合でも、簡単に割れたとの結果でした。
また、パック型液体洗剤を濡れたまま保管すると、洗剤同士がついてしまい、剥がそうとすると、破れて中身がはね出ることもあるそうです。
国民生活センターではこのテスト結果を得て、【消費者の皆様へ】として次の注意を呼び掛けています。
①洗剤は子どもの手の届くところにはおかない。
②洗剤を使用後は、必ずふたをしっかりと閉め、決まった置き場所にすぐ戻すよう習慣づける。
③パック型液体洗剤を濡らさぬように気を付ける。
万が一飲んだりした場合の対処法
①飲んでしまった場合
できるならば口をすすがせ、水又は牛乳を少量飲ませて、受診する。吐物が気管にはいってしまうおそれがあるため、無理には吐かせない。
②目に入ってしまった場合
こすらずに、すぐに水で10分以上洗い流して、受診する。
受診の際、目に入った成分が記載されたパッケージなど持参すると良い。
③皮膚についた場合
すぐに大量の流水で洗う、付着した衣服は脱ぐ。
洗濯用パック型洗剤はその利便性から、ますます使われると思われますが、乳幼児の手の届きにくい場所に置くことや、床に置いた隙に子どもが触ってしまうことがないよう、使用後は必ずフタを閉める習慣づけなどが事故防止の第一歩としています。
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