前にこのReN通信で【家具基材(MDF)のホルム濃度】としたブログを載せました。日本国内で建築に使用される建材・塗料などは、建築基準法によりいわゆるF☆☆☆☆規制により、使用面積等が制限されています。しかし、一方では室内等で使用される家具については国の規制がなく、業界としての統一された自主規制もないようです。各家具メーカーの自社基準に委ねられているのが現状です。
学習机が大ブレークする季節です。家具店などで販売されている学習机には、法に基づく化学物質の規制値はありません。日本の大手メーカーはそれぞれにF☆☆☆☆材の使用や安全な塗料の使用を謳い「低ホルム化」としていますが、家具から放散されるホルムアルデヒドなどの化学物質の数値としてのデータは公表されておりません。
ただ無印良品はHPで同社の家具13種の「ホルムアルデヒド放散実測値」を公表していますが、このような例は殆どなく、消費者に対しこのようなデータを公表することは良心的な事と考えます。
文部科学省では2011年3月に「健康的な学習環境を確保するために 有害な化学物質の室内濃度低減に向けて」を公表しています。施設面での化学物質濃度低減について様ざま留意点など示すともに、<学校用家具の導入時の留意点>として、家具の発注の際、「学校環境衛生基準」で示されているホルムアルデヒド等の揮発性化合物の放散量を指定するなどの、指示を明確にすることとしています。
備品等が搬入された場合には、開梱・稼働初期の段階において、特に木製の家具は引き出し等を開放した状態にして、できるだけ長時間当該教室の窓を開け十分に換気を行う”としています。また、床ワックスも13化学物質を含むものは原則使用しないことや、芳香剤・消臭剤についても使用について注意を喚起しています。
学習机などは子どもが比較的長い時間向き合うことが多く、子どもが健康で健全であるために【安心・安全】な机や家具が絶対要件です。国も家具業界、家具メーカーの自主規制でなく、早急にしっかりとした法整備を行う事を強く求められています。また、各家庭のおいても室内空気質や家具からの化学物質放散にも関心を持ち、その改善を行っていくことも、家族の健康のため極めて大切な事と考えます。
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